日頃研ぎに持ち込まれる包丁のブランドをランキングしてみました。
1位 関孫六(貝印)
日本有数の刃物の産地、岐阜県関市にある刃物メーカーの定番ブランド。「孫六」はホームセンターなど量販店を中心に販売されており圧倒的なシェアを誇る。肌感覚では家庭用としては50%以上あるのではないか。
ブランド名は室町時代の刀匠に因むが数千円の廉価モデルから数万円の高級モデルまで幅が広い。似たブランド名に「濃州孫六」があるが別会社の商品。
2位 ツヴィリングJ.A.ヘンケルス
ドイツの刃物産地ゾーリンゲンにある刃物メーカーで日本は岐阜県関市に工場がある。
ドイツで生産したモデルと日本製があり、価格帯で双子のマークの「ZWILLING」と一人マークの「HENCKELS」に分けている。孫六に次ぐ多さだが肌感覚では20%くらい。ダマスカスなどの高級モデルもあるが全鋼の廉価モデルの割合が圧倒的。
3位 グローバル(吉田金属工業)
ブレードとハンドルを一体化したデザインで有名になった新潟県燕市にあるメーカー。3位と言っても10%くらいでこれ以降はそれほど優劣が無い。全鋼のブレードで海外を意識しているためか刃先がやや厚ぼったく仕上げている。三徳とペティを揃いで持っている人が多い。
4位 木屋
東京日本橋にある刃物店。ステンレス全鋼の「エーデルワイス」が代名詞。出刃包丁も多くて安定した品質を感じる。
5位 ミソノ刃物
業務用として人気の「Misono」は関市の刃物メーカー。ステン全鋼の牛刀が多い。
6位 正本総本店
東京墨田区にある老舗包丁メーカーで本焼の和包丁で知られている。持ち込まれるのは比較的長く使っている古い炭素鋼の牛刀が多い。類似の「築正本」は同じ創業者をもつ別会社。
7位 グレステン(ホンマ科学)
新潟十日町市にある刃物メーカー。ディンプル加工というブレードの片面に凹みを入れたデザインが特徴的。
8位 正広
関市の刃物メーカーで高級和包丁や業務用を手掛ける。「MSC」と記されたステン全鋼モデルが多い。
9位 藤次郎
燕三条を代表する洋包丁メインのメーカー。どのモデルも研ぎやすさが安定した印象がある。
10位 ウェルダン(下村工業)
新潟県三条市のメーカー。「Verdun」と記したオールステン包丁が多く、ほかにダマスカスの「匠UN-RYU」がちらほら。
量販店を独占する貝印が圧倒的です。4位以下は群雄割拠といった感じでシェアの大きさは殆ど無いので順位は適当です。ランキング外にも「杉本」、「堺孝行」、「新見♡松水」、「藤原照康」などなど・・多すぎて書ききれません。直営店が少ない包丁業界なので営業力の強いところが上位を占めているようです。
こんどは研ぎ師として研いで調理に使った上でのおすすめブランドを書いてみたいと思っています。
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