砥石による研ぎの変化

包丁研ぎ事例

マイクロスコープを手に入れたので今回もそれを使って砥石による研ぎ上がりの変化を検証してみたいと思います。

刃物は藤次郎のステンレス三徳庖丁。
肉眼で確認できるほどの欠けがたくさんあり、孔食も無数にありました。

荒削り

大まかにグラインダーで大きな欠けを削り落とします。刃を潰しているのでこの状態ではまったく切れません。

中砥のグラインダーで側面の肉抜きをした状態。研磨機特有のヘアラインのような縦傷が特徴的です。しかし研磨力が乏しく刃先まで研がれていないので殆ど切れません。

荒砥石

GCで研いでみたものの相性が悪く、縦傷が消えただけでほとんど研げていません。

#230のPAの方が感触が良く研磨力が高い。それまでの傷が消えて光沢も無くなり曇りぎみになります。

マグネシア系の#400で研いだ状態。傷が細かくなり光沢が少し出ます。

中砥石

硬いビトリファイド系#1000で研ぎすすめると傷は細かくなる一方、再び光沢が無くなります。

ここで番手を落としマグネシア系の#800で調子を見ました。ビトリファイド系より柔らかいため、傷の細かさはほとんど変わらず光沢が付きます。

中仕上げの段階です。同じくマグネシア系#2000で傷を細かくしながら刃先を整えます。切れ味は家庭で使用するには十分な状態です。

仕上砥石

ここからはソフトなレジノイド系の仕上砥石#3000でさらに傷を細かくしていきます。鋭い切れ味には欠かせない作業です。庖丁によってはここで終了します。

ここで同じ3000番で研磨力のあるビトリファイド系で調整を行います。

再びレジノイド系の5000番で磨きをかけます。通常はここで刃先を調整して終了ですが、今回は8000番まで上げていきます。ここまで仕上げると刃先が鏡面ぽくなるためカメラの光が乱反射して逆にきれいに写りません。

光源のLEDがはっきり映り込みます。しかし、なぜか8000番の方が傷が目立ちます。原因追求は次回の課題にしたいと思います。

コメント