シャープナーを使ってはいけないって本当?

その理由と上手な使い方

「簡易研ぎ器(シャープナー)って包丁をダメにするって聞いたけど、本当?」
そんなご質問をよくいただきます。

確かに、専門家の多くはシャープナーの使用を否定していますが、私は“条件付きでならアリ”だと考えています
(※ただし、片刃の和包丁には使用不可です)

シャープナーはどう刃を削っているのか?

シャープナーは、刃を一定の角度で削るため、「鈍角な小刃(こば)」がつく仕組みになっています。

新品の包丁や、専門店でしっかり研がれた状態であれば、シャープナーを少し使った程度で極端に切れ味が落ちることはありません。

しかし、包丁の断面は通常「くさび形(テーパー形状)」をしており、使うたびに摩耗して刃先がどんどん厚く・鈍くなっていきます。

本来であれば「刃先の厚み」を落とす肉抜き(刃全体を薄く削る作業)が必要ですが、シャープナーではそれができません。

シャープナーの問題点とは?

さらにシャープナーには次のようなリスクもあります。

  • 刃のライン(刃線)が歪む
     均一に研ぐのが難しく、特に刃元(柄の近く)が大きく変形してしまうことがあります。
     その結果、元の形に戻すのに大きな修正が必要になります。
  • 刃の仕上がりが砥石とは違う
     シャープナーは刃に対して「縦方向」に擦りますが、砥石は「横方向」に研ぎます。
     これにより、刃の付き方や切れ味の持続性がまったく異なります
     シャープナーで付けた刃は、一時的には切れても、すぐに切れなくなりやすいのです。

それでも“正しく使えば”便利な道具

ここまで読むと、「やっぱりシャープナーはダメなんだな」と思われるかもしれません。

でも私は、状況を選んで使う分には“便利な道具”だと思っています。

  • 忙しくて研ぐ時間がないとき
  • 急いで使いたいとき
  • きちんと研いだ包丁を「ちょっとだけ回復させたい」とき

そんな場面では、切れ味ゼロのまま使い続けるよりも、シャープナーである程度回復させて使う方が断然良いです。

最後に:使い続けるのはNGです

ただし、シャープナーを常用すると、刃先がどんどんダメージを受けていきます。
結果として、短期間で「まったく切れない包丁」にしてしまうリスクも。

便利な道具ではありますが、「あくまで一時的な補助」として使い、
本格的な研ぎは砥石や専門店に任せるのが、包丁を長持ちさせるコツです。

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