どこかにしまい込まれ、長い間使われていなかったという包丁です。

最近は、魚釣りをする方などを除けば、出刃包丁を使う機会も少なくなりました。そのため、このような状態になってしまった和包丁は決して珍しくありません。
全体が錆に覆われていますが、腐食が浅ければ研磨によって取り除くことができます。逆に腐食が深い場合は跡が残ります。ただ、どの程度まで除去できるかは、実際に作業を始めてみなければ分かりません。


職人としてはやりがいのある仕事ですし、できる限り手を尽くします。しかし、錆の下がどのような状態になっているかは、削ってみるまで分からない。こればかりは、ある意味「出たとこ勝負」です。
今回、特に気になったのは、切刃と呼ばれる食材に大きく触れる面の、中央から先端にかけて赤錆が噴いていたことでした。


しかし今回は、幸いにも錆をほぼ取り除くことができました。研ぎグセや大きな変形がなかったことにも助けられました。

