ブランド別包丁のシェア・ランキング

日々ご依頼頂く包丁のブランドををランキング形式でご紹介します。研ぎ師の視点から、現場での肌感覚に基づいたリアルな傾向です。1位から3位でほぼ6-7割、それ以下は差がほぼ無い印象です。

第1位:関孫六(貝印)

日本有数の刃物の町・岐阜県関市のメーカーで、ホームセンターや量販店を中心に圧倒的なシェアを持つブランドです。家庭用では体感で全体の50%以上を占めている印象があります。包丁はほかの調理器具と同様に、間に合わせで購入される方が多いのですが、そのようなユーザー層にとても強い印象です。

  • 価格帯は数千円〜数万円と幅広く、初心者から上級者まで対応
  • 室町時代の刀匠「関孫六」に由来する名
  • 「濃州孫六」も多いですが、別の会社の商品。

第2位:ツヴィリング J.A. ヘンケルス

ドイツの刃物の町・ゾーリンゲンに本社を持ち、日本国内(関市)にも工場を構える海外ブランド
ショッピングモールなどの商業施設にも店舗を構え、おしゃれ感と価格で中間層に支持されている印象。

  • 高価格帯「ZWILLING」(双子マーク)と廉価帯「HENCKELS」(一人マーク)がある
  • 持ち込まれる包丁のうち約20%を占める印象
  • ダマスカスなどの高級モデルもありますが、安価な全鋼モデルの使用率が高い

第3位:GLOBAL(吉田金属工業)

新潟県燕市のメーカーで、一体型のステンレスハンドルが特徴的。スタイリッシュなデザインで人気だが、海外向けを意識しているためか刃付けがやや個性的。

  • オールステンレスと海外を意識した厚めの刃付けはやや研ぎ難さがある
  • 三徳とペティをセットで使う方が多い
  • シェアは体感で約10%前後

第4位:木屋(東京・日本橋)

老舗刃物店で、ステンレス全鋼「エーデルワイス」シリーズが有名。
出刃包丁の持ち込みも多く、品質の安定感を感じる。


第5位:ミソノ刃物(岐阜県関市)

業務用包丁として料理人からも支持されているブランド。
「Misono」銘の全鋼牛刀が定番です。


第6位:正本総本店(東京・墨田区)

老舗中の老舗。和包丁や本焼で名高く、年季の入った炭素鋼包丁の持ち込みが多い印象です。
類似ブランド「築地正本」は別会社なので注意。


第7位:グレステン(ホンマ科学・新潟県十日町市)

ブレード片面のディンプル加工が特徴的なブランド。見た目もユニークで人気があります。


第8位:正広(岐阜県関市)

「MSC」マークのある業務用ステンレス全鋼モデルが多く見られます。和包丁の仕上げも手堅いメーカー。


第9位:藤次郎(新潟県燕三条)

海外展開も積極的な洋包丁専門メーカー
いずれのモデルも研ぎやすく扱いやすい印象です。


第10位:Verdun/匠UN-RYU(下村工業・新潟県三条市)

「Verdun」の刻印があるオールステンレス包丁や、ダマスカス柄の匠UN-RYUシリーズなどを時々見かけます。


番外編(ランク外でも注目)

「杉本」「有次」「堺孝行」「新見♡松水」「藤原照康」などまだまだありますが、直営販売や専門店のみの取り扱いが多いためか、持ち込み頻度はやや低めです。


まとめ

  • 量販店系では圧倒的に貝印「関孫六」がシェア1位
  • 4位以下は群雄割拠で、シェア差はほとんどありません
  • 営業力や流通網の強さがシェアに直結しているのが現状です

今後は「実際に研いで調理してみた上でのおすすめブランド」についても、研ぎ師としての視点からご紹介していきたいと思います。

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