すぐ切れなくなる方へ

「包丁がすぐ切れなくなる」とお悩みの方に、解決法をお伝えします。この「すぐ」という感覚は人によって異なるため、少しでも長く切れ味を保つ方法を紹介します。

まな板を木製に変える

硬いプラスチック製のまな板を使っている場合、木製のまな板に変えることで改善できることがあります。多くの方が手軽さや衛生面からプラスチック製を選びますが、包丁には木製が優しいです。

おすすめの木材はイチョウやヒノキです。これらは包丁に優しく、水切れも良いためです。一方、桐は軽く扱いやすいですが、水切れが悪く、柔らかすぎて傷が付きやすいのが欠点です。私個人としては、メインでイチョウのまな板を使い、果物を切る際やちょっとした時に桐をサブで利用しています。

また、雑貨店などで見かけるおしゃれなカッティングボードは硬すぎるため、メインにはおすすめしません。

木製がどうしても嫌な方は、こちらのゴム製などを選ぶのも一つの手です。

切り方を工夫する

包丁が切れなくなる主な原因は刃が潰れることです。これはまな板に叩きつけるように切ることで起こりやすくなります。

日本の包丁は鋭い刃先を持っているため、基本的な切り方は「引き切り」と「突き切り」です。叩いて切ることはできるだけ避けましょう。引き切りは、柔らかい食材を摩擦抵抗を与えないように包丁全体を使って引く方法で、突き切りは硬めの食材や千切りの際に切っ先を突き出す方法です。この二つは、いずれもノコギリのように刃をスライドさせて切るため、包丁に優しい切り方です。中華包丁で骨を断つみたいにバンバンと打ちつけるのはNG。みじん切りをする際は、紙の裁断機のように切っ先をまな板につけて刃元で押し切る方法が効果的です。

ローテーションする

万能包丁1本で全ての調理を行うと、刃が減るのが早くなります。牛刀、三徳包丁、ペティナイフをそれぞれ1本ずつ揃えたり、三徳包丁を2本以上使い回すことで、研ぐ頻度を減らすことができます。特に炭素鋼(鉄の包丁)は酸化によって切れ味が回復することが知られており、連続して使うよりも長持ちする可能性があります。

以上が包丁を長持ちさせるポイントです。

ただし、これらの方法を実践する前提として、しっかりと研がれた良質な包丁であることは言うまでもありません。

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